電子工作のスイッチ、種類が多くて選べないよね


電子工作のスイッチは種類が多く、全部覚えようとすると混乱します。でも、よく使うのは結局3〜4種類で、初心者がいちばん最初に触るのはタクトスイッチです。
この記事では、電子工作で使うスイッチを種類別に整理しつつ、最初に押さえたいタクトスイッチの構造と回路の組み方を、初心者目線でまとめます。
電子工作でよく使うスイッチの種類
まずは全体像から。よく使う5種類だけ知っておけば、入門の範囲はカバーできます。
| 種類 | 特徴 | 使う場面 |
|---|---|---|
| タクトスイッチ | 押している間だけON | ボタン入力、リセット |
| スライドスイッチ | 位置を保持する | 電源ON/OFF、モード切替 |
| トグルスイッチ | レバーで切り替え、保持型 | 電源、入力切替 |
| DIPスイッチ | 複数の小スイッチが並ぶ | 設定切替、アドレス指定 |
| ロータリースイッチ | 回転で多接点を選択 | ボリューム的な切替 |
最初の1〜3ヶ月は、触れるスイッチのほとんどがタクトスイッチになります。他の種類は、作りたいものが具体化してから揃えればOKです。
タクトスイッチって何?
タクトスイッチは、押している間だけ電気を通す小さいスイッチです。クリック感のある、ピチッと押せる感触が特徴で、家電のリモコンやマウスのボタンにも使われています。
キットに入っているのはほぼ全てがスルーホールタイプで、ブレッドボードや基板に挿せる4本足の構造です。6mm角タクトの多くはブレッドボードに挿せる形状ですが、足の間隔は型番ごとに違うので、ピン配置はデータシートで確認すると安心です。
4本足のうち、どこと どこが繋がっているか
初心者がいちばん最初に混乱するのが、タクトスイッチの4本足の繋がりです。結論から書くと、こうなっています。
- 左側2本の足は、最初から内部で繋がっている
- 右側2本の足も、最初から内部で繋がっている
- ボタンを押すと、左の2本と右の2本が一緒に繋がる
つまり、「同じ側に並ぶ2本は常時導通、押したときだけ反対側と繋がる」のがタクトスイッチの基本動作です。挿す向きが分からなくなったら、テスターの導通モードで隣り合う足を測ると一発で判別できます。
タクトスイッチの基本回路
マイコンでスイッチを読み取る場合、プルアップかプルダウン抵抗を使うのが基本です。配線がふわふわしていると、押していない時にHIGHかLOWか不定になり、誤動作するのを防ぐためです。
Arduinoの場合、内蔵プルアップ抵抗が使えるので、初心者は外付け抵抗なしで回路を組めます。pinMode設定で `INPUT_PULLUP` を指定するだけです。
配線の文章説明
Arduino UNOでD2にタクトスイッチを繋ぐ場合の配線を文章で書くとこうなります。
- タクトスイッチの片側の足をArduinoのD2ピンに接続
- 反対側の足をGNDに接続
- pinMode(2, INPUT_PULLUP) と書く
- 押されている時はdigitalRead(2)がLOW、押されていない時はHIGH
慣れないうちは、上下逆に挿してしまって動かないことが頻発します。タクトスイッチは挿し方の向きで足の組がズレるので、ブレッドボード上で向きをちゃんと意識すると事故が減ります。


スイッチを使うときによくあるトラブル
動かない時に確認すべき箇所はだいたい同じです。経験上、3つに絞れます。
- タクトスイッチを90度回した向きで挿してしまっている
- pinModeでINPUT_PULLUPを書き忘れている
- チャタリングで複数回反応している
3つ目のチャタリングは、スイッチの内部でメカ的にバウンドして、1回の押下が複数回検出される現象です。millis() を使って「前回の検出から50ms以内なら無視する」ような簡単な処理を入れると消せます。
他のスイッチを使うとき
スライドスイッチやトグルスイッチも、Arduino側の扱い方はタクトスイッチとほぼ同じです。digitalReadで読み、INPUT_PULLUPかINPUT_PULLDOWNで安定させる、というパターンを覚えれば応用が効きます。
違いはメカ的な保持の有無です。タクトスイッチ=押した瞬間だけ、スライド/トグル=位置を保持。これだけ意識すれば選び間違えません。
部品の購入
タクトスイッチは100個セットで数百円〜千円程度で購入できます。秋月電子、千石電商、Amazon、AliExpressなど、入手経路は豊富です。初心者は最初の1ヶ月、ELEGOOのキットに入っている10個くらいで十分です。買い足すのは作りたい物が決まってからで遅くないです。
まとめ
スイッチは種類が多いように見えますが、最初の3ヶ月はタクトスイッチを使い倒すだけで十分です。4本足の繋がり方、INPUT_PULLUP、チャタリング対策。この3つを押さえれば、初心者の「動かない」はほぼ消えます。
スイッチが安定して読めるようになると、Arduinoでできることが一気に広がります。ボタンを押すとLEDが切り替わる、特定のボタンでブザーが鳴るなど、「入力→処理→出力」の最小ループが体感できる段階に進みましょう。

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