【電子工作基礎編】ブレッドボードの選び方

【電子工作基礎編】ブレッドボードの選び方

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目次
0:00 オープニング
0:49 大きさで選ぶ
2:02 電源端子の有無で選ぶ
2:50 列の数で選ぶ
3:57 流せる電流量で選ぶ
5:00 ワンポイントアドバイス
5:44 まとめ

ブレッドボードの選び方

ブレッドボードを購入しようと思っているんだけど、種類が多くてどれを選べばいいか分からないよ。

確かにブレッドボードの種類は多すぎて、どれを選べば良いのか迷ってしまうよね!

今回はそんなブレッドボードをどれにすれば良いのか分からない方に向けて、「ブレッドボードの選び方」について説明をしてきます。

この記事を読み終わると、ブレッドボードを選ぶ時のポイントが分かり、迷わずに買うことができるようになります。

ブレッドボードを選ぶ時のポイントは主に以下の4つです。

ブレッドボードを選ぶ時のポイント
  1. ボードの大きさ
  2. 電源端子の有無
  3. 信号用のピンの列の数
  4. 流せる電流量

それぞれ順番に説明していきます。

①ボードの大きさ

まず1つ目のブレッドボードを選ぶ時のポイントは、「ボードの大きさ」です。

ブレッドボードと一言で言っても大きさには色んな種類があり、以下の図のように「2000ピン程度ある大型のタイプ」や、「縦長タイプ」、オーソドックスな「400ピンタイプ」のもの等があります。

大型タイプ

縦長タイプ

400ピンタイプ

また世の中には、おもちゃのような感覚で使える「超小型タイプ」や、あらゆる回路に対応可能な「3000ピン以上の超大型タイプ」もあります。

超小型タイプ

超大型タイプ

超大型タイプにはピンがたくさんあり回路も多く組めるように見えますが、実際には内部で繋がっているピンがあるので、組める回路はそんなに大きくありません。

POINT
ボードの大きさを選ぶときのポイントは、組みたい回路規模よりかなり大きめのものを選ぶことです。

組みたい回路規模よりかなり大きめのものを選ぶ

目安としては、組みたい回路の部品数が10個以内であれば「オーソドックスな400ピンタイプ」

オーソドックスな400ピンタイプ

それ以上であれば、より大きな「縦長タイプ」や「大型タイプ」の使用をお勧めします。

「縦長タイプ」や「大型タイプ」

ブレッドボードが複数ある場合は、レゴブロックのように組み上げてサイズアップする事もできます!

スペースが足りなくなった場合はお試し下さい。

②電源端子の有無

次のブレッドボードを選ぶポイントは、「電源端子の有無」です。
電源端子とは以下の図のように、ブレッドボードの右側にVa,Vb,Vc,GNDと書かれた端子のことです。

ブレッドボードのVa,Vb,Vc,GNDと書かれた端子

これは裏側を見ても分かるように、単に金属の板に端子を付けただけで、ブレッドボードと直接繋がっているわけではありません。

ブレッドボードの裏側

ですが回路の中で複数の電源が共存する場合には、とても重宝します。

例えば以下の図のように、安定化電源や電池から3種類の電圧を供給する場合、電源端子に一度繋げておきます。
するとどれが何Vなのかすぐ分かるので、電源の接続ミスを圧倒的に減らす事ができるのです。

源端子付きのものを選ぶ

回路の中で複数の電源が共存する場合は電源端子付きのものを選ぶ事をお勧めします!

③信号用のピンの列の数

次に3つ目のブレッドボードを選ぶポイントは、「信号用のピンの列の数」です。
一般的なブレッドボードは以下の図のように、1ブロックごとの列が5列になっています。
ただ中には以下の図のように6列あるタイプもあります。
基本的にはどちらを選んでも良いのですが、個人的には6列あるタイプの方がオススメです。
理由としては、6列あるタイプならどんなICやモジュールでも、比較的余裕をもって回路が組めるからです。
例えばICやセンサモジュールをブレッドボードに挿して使う際、それらの横幅が長い場合、「5列タイプだと実質挿せるピンが2つしかなかった」なんて事も結構あります。
具体的な例として、以下の現在組んでいるモータ制御回路を見てみましょう。
横幅が結構あるので、内側のピンが3列分使えなくなっているのが分かると思います。
以下の図の場合でも、6列タイプであれば余裕を持って配線できています。

6列タイプは値段が少し高めになってしまいますが、多少お小遣いに余裕がある人は、できるだけ6列タイプを選びましょう。

④流せる電流量

最後のブレッドボードを選ぶポイントは、「流せる電流量」です。

ブレッドボードの内部には以下の図のような金属ピンが入っており、そこに電流が流れる構成になっています。

金属といえどもやはりある程度の抵抗値は持っているため、大きな電流を流すと熱を持つのです。

メーカごとに金属ピンの断面積や材質等は異なってきますので、それにより流せる電流量にも違いがあります。

流せる電流量は公表されてない場合も多いのですが、しっかりしたメーカのものだと仕様として記載されているはずです。

規定以上の電流量を流すと、ボードが熱を持ってしまい焦げる可能性があるので、使わないようにしましょう!
なお最大値が記載されていないものは、無限に流しても大丈夫という意味では決してなくて、保証してないというだけです。
こういった場合はたくさん電流を流すのは不安なので、目安として1A以下に留めておいた方が無難だと思います。
以上、ブレッドボードを選ぶ時のポイントについて4つ説明してきました。
もう一度おさらいしておきましょう。
ブレッドボードを選ぶ時のポイント
  1. ボードの大きさ
  2. 電源端子の有無
  3. 信号用のピンの列の数
  4. 流せる電流量

ワンポイントアドバイス

なお、最後に一つだけワンポイントアドバイスをしておきます。

もしまだ作りたいものが何も決まってなくても、「とにかくブレッドボードはすぐに欲しい!でも怪しい中国製のものは嫌」という方は、とにかく何も考えずにこちらの「サンハヤトのSAD-101」を買いましょう。

サンハヤトは実験や教育用途で良く使う工具やアクセサリー類を作っている日本の老舗メーカーで、信頼性は抜群に高いです。

このSAD-101は、サンハヤトから出ている400ピンタイプでは超定番のブレッドボードで、比較的手頃な価格で買う事ができます。

使った感覚としても、ピンを差した時のグリップ力が高いので、安心して実験ができます。

迷った時は是非こちらを使ってみて下さい。

まとめ

今回は、どのブレッドボードを選べばいいか分からない方に向けて、選び方のポイントを4つ説明してきました。

これら4つのポイントを押さえておけば、安心してブレッドボードを選んでいただいて大丈夫です。

それでも不安な方は、まずは「サンハヤトのSAD-101」を買ってみてもいいと思います。

他にも電子工作初心者が最低限身につけるべき知識やツールの解説など、電子工作を0から体系的に学べる動画や記事を用意しております。

ブレッドボードの基本的な使い方や注意点等も紹介していますので、是非そちらも合わせてご覧ください!