電子工作で人生が豊かになった話

はじめに

こんにちは、ボーノです。今日は普段の作業から離れて、エンジニアトークというコーナーを作ってみました。このコーナーは、自分が普段思っていることや、エンジニア・ハードウェアエンジニアへのキャリア相談、ものづくりに関しての相談を受け付けたり、自分が思っていることを話していきたいと思っています。

第1回「電子工作で人生が変わった話」

第1回の今日は、電子工作で自分の人生が変わったという話をしていきたいと思っています。結論としては、電子工作を皆さんもやった方がいいですよ、という話です。自分の実体験を基に、こういうふうにいいことがありましたという話をします。それを聞いて、今やっていない方や、やっているけど挫折しそうな方が、少しでも励みになったり、「やっぱりやってみようかな」という気持ちになってくれたら嬉しいです。

特に対象は、自分も過去にそうだったのですが、「人生つまらない」「自分は設計に向いていない」「エンジニアに向いていないんじゃないか」などと悩んでいる方に、ぜひ聞いてほしいです。

弱小エンジニア時代の自分

昔の自分と今の自分を比較すると、昔の自分は本当に弱小エンジニアで、自他共に認める弱小エンジニアでした。
昔は精密機器メーカーでプリンターの電気設計をやっていたのですが、プリンターの電気設計といえば、大体電源やモーター、大きなユニットを1人1つ担当するというのが基本でした。
しかし自分は本当に仕事ができなかったので、大きなユニットを任せてもらえず、小さいセンサー周りや工具周りなど、メインではないところをいくつか細々とやりながら担当していました。横目で、大きな仕事を任されている同期や先輩・後輩を見て内心羨ましく、「いつになったらこういう仕事ができるんだろう」という思いを常に持っていました。
実力がないのも分かっていたので、半分諦めていた部分もあり、若手の頃はそんな感じでした。

電子工作との出会い

そんな中、自分に転機が訪れました。電子工作に出会ったのです。
20代の頃、「このままじゃいかん」と思い、何かしなくちゃいけないと考えて、コワーキングスペースに通っていた時期があります。そこに電子工作をやっている方がいて、初めてArduinoを目の前で見せられました。その方は当時、自動水やり機を作っていたのですが、すごく楽しそうにしていて、初めて見るマイコンボードに興味を持ったのがきっかけです。
当時は「これが自分の人生を変える」などとは想像もしていなかったのですが、なんとなく面白そうだと思い、飛び込んでみました。最初は本を参考に動かしてみたりする程度でしたが、あるきっかけを経て電子工作にしっかり向き合うようになりました。そのいきさつや経緯はまた別で話したいと思っていますが、そこから自分の人生は少しずつ良い方向に変わっていきました。

電子工作がもたらした変化

例えば、本業とは別に会社の中で要素グループが立ち上がったのですが、そこでは世の中にあるプリンターと全く関係のない技術をプリンターに応用していきませんか、という動きがありました。周りにはプリンター以外の技術を知る人があまりいなかったのですが、自分は電子工作を通していろんなことにチャレンジして手を動かしていましたし、会社以外の人との繋がりもあったので、やる気もあり、これなら自分にできそうだと思ってリーダーに立候補しました。
それを通して、普段仕事をしない人たちとの横の繋がりができたり、組織を良い方向に持っていくことができました。また、自分は転職したのですが、第1志望の会社の面接で、要素活動で培った技術や知識を武器にして戦い、内定を得ることができました。そのベースになったのも電子工作でした。
さらに、学んだことをブログやYouTubeで発信していったところ、最初の1、2年は全然伸びなかったものの、最近になってチャンネル登録者数が1万、2万…と増え、今ではありがたいことに11万人を超えました。こんな弱小エンジニアだった自分の声を、多くの皆さんに届けられるようになり、大きな変化だと思っています。
また、電気エンジニアのバイブルとも言われるCQ出版さんの『インターフェース』に寄稿させてもらったり、工学社さんからYouTubeをベースに本を出してみないかというオファーが来たりと、電子工作をやっていなかったら出会えなかった話ばかりです。本当に自分の人生を良い方向に変えてくれたと思っています。

何より、自分の人生の質が上がったというか、すごく楽しくなりました。電子工作は上手い下手ではなく、「作りたいものを形にしていく」プロセスが本当に楽しい。夢中になって打ち込めるからこそ、嫌なことも忘れられるし、ストレス発散にもなり、生きる活力が湧いてくると実感しています。

電子工作がもたらす3つのもの

電子工作がもたらしてくれたものとして、「技術」「人」「新しい自分」の3つがあると思っています。

  • 技術
    3Dプリンタやレーザーカッター、電気以外の領域であるメカ設計・プログラミング・AIなど、新しい技術との出会いが大きかったです。


  • 自分が勝手に師匠と呼んでいる、ものづくりに精通した人との出会いや、会社での横の繋がり、出版業界など今まで予想もしなかった世界との繋がりができました。

  • 新しい自分
    いちばん大きいのは自信がついたことです。いろいろなことに興味が湧いて、手を動かして吸収するスピードも上がり、領域をどんどん広げていけるようになりました。

まとめ

第1回ということで、うまく話せていない部分もあると思いますが、あまり形式ばらずにざっくばらんに自分の思ったことをリアルタイムで伝えていきたいと思っています。回を重ねるごとに、思いを伝える能力も上がっていくかなと思います。リクエストやコメントなどいただけると嬉しいです。

それでは最後に、いつものやつで締めたいと思います。
それでは、良い電子工作ライフをお過ごしください。

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