【電子工作入門編】電子工作を始める人がまず押さえるべき電気の基本

【電子工作入門編】電子工作を始める人がまず押さえるべき電気の基本

 

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目次
0:00 オープニング
0:30 そもそも電気とは
3:10 最低限押さえるべき電気の知識
4:59 ワンポイントアドバイス
5:27 まとめ

電子工作を始める人がまず押さえるべき電気の基本

 

電子工作を始めたいんだけど、そもそも電気が何者かすら分かっていないよ。
この機会に電気の基本から知りたいな。

電子工作において電気を知ることは基礎でありとても重要なこと。
一緒に基本だけでも押さえておこう!

今回は電子工作を始めたいけど、そもそも電気の基本から知りたい方のために、「電子工作を始める人がまず押さえるべき電気の基本」というテーマで解説していきます。

本記事を読めば、「そもそも電気が何者なのか」や、「電気の基礎知識」が身につきます。

電子工作では、電子部品を使って電気の流れを変えたり止めたりといったことをします。
その時に電気について知っておくことによって、後々、必ずつまづきにくくなるはずですよ!

そもそも電気とは

それでは、まずはそもそも電気とは何者かについて話をしていきます。

電気とは

電気を一言で言えば、電子の動きのことです。

それだけでは分からないと思うので、原子の世界に入って確認していきましょう。

電気を原子の世界で見る

まずは以下のLED点灯回路を拡大して見ましょう。

LED点灯回路

拡大すると以下の図の様に、たくさんの原子が並んでいるのが分かると思います。

たくさんの原子が並んでいる

さらにこれを拡大してみます。

さらにこれを拡大

上記の様に、原子核の周りに非常に小さい電子が周っており、これが電気の元です。

電子は普段原子核の周りを周っており、電子はマイナス、原子核はプラスの性質を持っています。
そのため全体で見ると、電気的には中性の状態です。

電気的には中性の状態

そこで電線に何らかの力が加わると、電子が原子核の元を離れ、力が加わった方向に飛んでいきます。

電子が原子核の元を離れ、力が加わった方向に飛んでいきます

この時電子と原子核が離れるので、飛んでいった電子はマイナス、原子核はプラスの性質を持った状態です。

飛んでいった電子はマイナス、原子核はプラスの性質

プラスとマイナスは引かれ合う性質があるため、他のところから飛んできた電子がプラスの原子核にやってきます。

他のところから飛んできた電子がプラスの原子核にやってきます。

力がかかり続けている場合この電子も更に飛んでいき、空いたところにまた他の電子がやってきます。

これを繰り返す事によって、電子の流れが継続的にできるわけです。

電子の流れが継続的にできる

継続的な電気の流れを電流と呼び、電線にかかった力は電圧と呼びます。

継続的な電気の流れを電流電線にかかった力は電圧

 

電気を川の動きと比較

ここまでの電気の動きは、ミクロで見ると本質的には川の動きと全く同じです。

川がなぜ流れるのか

一番下流にいる水が重力という外からの力によって標高の低い方に移動し、その空いた空間にまた少し上にいた水が流れ込む。
これを繰り返すことで水が流れ続け、川になる。

これを繰り返すことで水が流れ続け、川になる

電気と水で本質が同じという事が分かると、電子部品の役割も理解しやすくなってきます。

例えば川は、発電を目的とした場合はタービンを力強く回したいので傾斜をきつくし、野菜を育てるためにゆったり流したい時は傾斜を緩やかにします。

発電を目的とした場合はタービンを力強く回したいので傾斜をきつくし、野菜を育てるためにゆったり流したい時は傾斜を緩やか

これと同じように電気の世界でも、勢い良く電流を流したい時は傾斜をきつくし、ゆったり流したい時は傾斜を緩やかにします。

電気で言うところの、傾斜の角度を変えれるのが抵抗です。

電気で言うところの、傾斜の角度を変えれるのが抵抗

傾斜をきつくしたい時は小さい抵抗を使い、傾斜をゆるくしたい時は大きい抵抗を使います。

傾斜をきつくしたい時は小さい抵抗を使い、傾斜をゆるくしたい時は大きい抵抗

また、発電をするためにダムで一時的に水を蓄えるように、電気の世界でも一時的に電子を蓄えたい事があります。

その役割を担うのがコンデンサという部品です。

コンデンサ

という事で、電気は水と同じような性質を持っており、その役割に応じて電子部品が存在する、という事が少しはイメージできたかと思います。

最低限押さえるべき電気の知識3選

電気の基礎をおさらいできたところで、電子工作する人が最低限押さえるべき電気の知識を、3つ紹介します。

ここでは触りの部分だけ紹介し、それぞれの細かい説明は、別の動画や記事で行っていく予定です。

押さえるべき知識①

まず1つ目の押さえるべき知識は、電子部品の役割についてです。

先ほど一部紹介した抵抗やコンデンサのように、電気の流れを調整したり加工するために使われるのが電子部品です。

電子部品

色々な調整の仕方に対応できるように、世の中にはたくさんの種類の電子部品があります。

ただ、最初に覚えるのはこちらの5つだけで大丈夫です。

最初に覚えるべき電子部品
  1. 抵抗
  2. コンデンサ
  3. コイル
  4. ダイオード
  5. トランジスタ

最初に覚えるべき電子部品

基本的には上記5つの部品を押さえておけば、応用で他の部品の役割や動作も理解できるようになります。

基本部品5つを用いた応用は、以下のような例です。

・モータはコイルからできている

モータはコイルからできている

・CPUやIC、オペアンプと呼ばれる部品は、超小型のトランジスタが大量に集められて1パッケージになったもの

CPUやIC、オペアンプ

押さえるべき知識②

次の押さえるべき知識2つ目は、オームの法則です。

オームの法則

無計画に川の工事をして、思ったより川の流れがキツくなってしまったとか、川が氾濫してしまいました、というのは当然避けなければなりません。

「どこまでなら川の傾斜をキツくしても大丈夫か」といった事を事前に計算して予測するためのツールが、電気の世界でオームの法則と呼ばれるものです。

回路を確実且つ安全に動作させるためには絶対に必要な知識なので、最初に押さえておきましょう。

押さえるべき知識③

押さえるべき知識3つ目は、回路図の読み方です。

回路図の読み方

オームの法則を使って予測をする時に、実物を並べていてはかなりの手間がかかってしまいます。

そこで電気の世界では、それぞれの部品を簡易的なイラストで表した、回路図というものが使われています。

それぞれの部品を簡易的なイラストで表した、回路図

これを使うと回路がスッキリと表現できるので、概念的にとても分かりやすく、計算もしやすくなります。

電子工作をやっていると回路図は頻繁に出てくるので、読み方を必ず覚えておきましょう。

という事で、電子工作をする方が押さえるべき電気の知識を3つ説明してきました。

最初に押さえるべき電気の知識3選
  1. 基本となる5つの電子部品の役割
  2. オームの法則
  3. 回路図の読み方

ワンポイントアドバイス

電気のことをもっと知りたいという方に、「電気のことがわかる事典」という本を紹介しておきます。

「電気のことがわかる事典」

この本には以下の特徴があります。

電気のことがわかる事典の特徴
  1. 電気の基本的な知識が学べる
  2. 最先端の技術までも学べる
  3. 豊富なイラストで分かりやすい

電気の世界をざっくり幅広く知りたい方には、最適な一冊ですよ!

まとめ

今回は電子工作をこれから始める人に向けて、最低限覚えるべき電気の基本について説明していきました。

今後はここで紹介した3つの知識について深堀りした動画や記事もアップ予定ですので、そちらも併せてご覧ください。

電子工作の最低限身につけるべき知識やツール解説も行っているので、より理解を深めたい人はそちらも併せて見てみてください。