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【電気のキホン】3.電気と磁力
この記事を最後まで読むと、電気と磁力の関係性について詳しく理解ができ、私たちの身の回りで利用されている磁界についても理解が深まりますので、是非最後までご覧下さい。
磁力と右ネジの法則
続いては、電気と磁力の関係について説明します。
電気と密接に関係しているのが、磁力と呼ばれる見えない力です。
磁力がはたらく空間を磁界と呼び、電流が流れると必ずその周りには磁界が発生します。
この関係は右ネジを回した時にネジが進む方向と同じなので、右ネジの法則と呼ばれています。
磁力は次に説明するようにとても重要な2つの性質を持っているので、縁の下の力持ち的な存在で私たちの社会を支えてくれています。
力を生み出す
1つ目の重要な性質は、力を生み出せるという性質です。
作品の中で使用しているサーボモータは、この性質を利用しています。
これはフレミングの左手の法則で知られる通り、中指を電流、人差し指を磁界の向きとすると、親指の方向に力が発生します。
まずスタート地点としては、N極とS極の磁石をお互いに向き合って置くところから始まります。
この時、磁界はNからS極に向かって発生します。
次にこの中に電線を持ってきて、以下の図の方向に電流を流すと右ネジの法則にならって磁力が発生し、磁石による磁力と電流による磁力が合成されます。
電流による磁力は、図の上半分と下半分で向きが反対方向を向いており、また電線に近いほど強く、離れるほど弱くなっていきます。
結果として、このように合成された磁力の大きさが場所に応じて変わることになります。
磁界にはできるだけ均等になろうとする性質があるため、電線は磁力の強い方から弱い方へ、上方向の力を受けます。
電気を生み出す
磁力の2つ目の重要な点は、電気を生み出せるという性質です。
コイルに磁石を近づけていくと、電池も何もつないでないにも関わらず、回路は動作します。
これは電磁誘導と言って、磁界にはできるだけ均等になろうとする性質があるために起きる現象です。
コイルに磁石を近づけると、コイルに発生する磁界を弱めようと逆向きに磁界が発生します。
磁界と電気は常にペアで存在するため、電流が流れると磁界が発生するのと同じように、磁界が発生することで電線に電流が流れます。
私たちの家庭に電気を送ってくれる発電機は、この特性を利用して電気を生み出しています。
またこの電磁誘導の現象は、磁石を使わなくてもコイル自身に流れる電流によっても発生します。
コイルに瞬間的に多くの電流を流そうとすると、その電流によって発生する磁界の急激な変化を妨げるような力がはたらきます。
結果として磁界が逆向きに発生し、元々の電流を減らす方向の電流が流れるため、電流は徐々にしか増加しません。
これは自己誘導と呼ばれ、フィルタ回路や電源回路で広く利用されています。
まとめ
今回は、電気と磁力の関係について詳しく説明してきました。
電気と磁力の関係性や、磁界についての理解が深まり、より一層電子工作を楽しめるようになったかと思います。
当サイトでは他にも、電子工作初心者が最低限身につけるべき知識やツールの解説など、電子工作を0から体系的に学べる動画や記事を用意しております。